SSブログ

映画 Gran Torino [映画]

poster2.jpg

監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド(ウォルト・コワルスキー)、ビー・ヴァン(タオ・ロー)、アーニー・ハー(スー・ロー)
2008年

6月25日、出張先からバンクーバーに戻ってくる飛行機で。

クリント・イーストウッドが劇中で死ぬ映画というのは初めて観たが、また前にあったのかどうかも知らないが、そのような映画を作ること自体が、(偉そうだが)彼が扱っているテーマが人生そのものや死というものに収束してきていることを示しているのかなと思った。そして、その彼がいわばバトンタッチしようとした相手がアジア人であったことも一種の驚きだった。また、うまく説明できないのだが、カメラワークが安定していて、人間に対する優しい目が感じられた。今は思い出せないが、とても優しいいいカットがあったのだ。青木新門さんのいう「光」が見えている感じ。

字幕もなかったから会話の細かいところでわからなかったことも多々あり、特に若い神父とのやりとりがよくわからなかった。どうも神父には何かの役割を与えていたようなのだが、それがわからない。実は大事なポイントなのかもしれず、だから映画の見方が一面的になっているかもしれない。

やたらと銃を持ち出すところや、クリント・イーストウッドならではの強さだよね、とか、あのギャングがいなくなればタオとスーの平安は守れないと言ったけど他にもギャングはいるんじゃないの?といった突っ込みはできるだろうけれども、彼が問うているのは人が生きることの意味だと考えれば、そんなことは気にならない。生きるということは、まず自分が一生懸命生きることだけど、誰かにバトンタッチしていくことも大事なのだ。この映画はクリント・イーストウッドの遺言なんじゃないかと思った。いい映画に出会えてよかった。

日本語ウェブサイトのキャッチフレーズは「俺は迷っていた、人生の締めくくり方を。少年は知らなかった、人生の始め方を。」となっており、英語のサイトには見当たらないから、これは日本で考えられたのではないだろうか。(また偉そうだが)実にうまいもので、さすが日本人と思った。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

2009年が半分終わってCanada Day ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。