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永遠に国債を増発し続けることは可能か [備忘録]

誰かの負債は、誰かの資産」つまり、国債が国内で消化される限り、国の中で右から左に資金が動くだけなのだから、国債は出し続ければいいのだ、という説があるな。

まず第一には、この議論であっても国内で消化される限りという前提つきだ。外国からの資金をあてにするようになったらそうはいかない。まあ、この点についても考え方はあるのかな。

第二には、たとえば国債発行残高が1000兆円であったとして、税収が40兆円だとしよう。毎年の償還額が1000兆円の60分の1だから約17兆円、国債の平均利回りが1.5%とすると利払費が15兆円になるので、年間の国債費は合計32兆円だ。17兆円の部分は負債が減って純資産が増えるのだからいいじゃないかとも考えられるが、実際のところ、この17兆円分は過去の赤字ファイナンスが半分だから、借金が減ったからといってうれしくもない。それに、どのみち残りの8兆円ではこの年の必要額をファイナンスできないだろうから、また借金だ。

さて、そうこうしているうちに借金が増えて1200兆円になったとしよう。そして国債がだぶついてきたし、国内貯蓄も底をついてきたので国債の平均利回りが2.0%になったとする。上と同じ計算をすると、償還費がちょうど20兆円、利払費は24兆円。合計の国債費が44兆円だ。まあ、金利が上がったということで税収も増えてるかもしれないから44兆円だとしても、国民が払った税金が全部国債費になる計算だ。その年の必要経費については、すべて赤字ファイナンスが必要になる。借金はさらにつみあがるから、翌年以降は、国債費を賄うためだけに国債を発行しなければならなくなる。たとえば、国債残高が1500兆円になれば、平均利回りが1.5%だとしても、国債費は、償還費25兆円+利払費22.5兆円で合計47.5兆円だ。

借金を返すためにさらに借金をするわけだから、雪だるま式というやつだ。民間金融市場では、こんな借り手に対しては10数パーセントの金利がつく(表の市場で借りられればの話)、または貸してもらえずに破産する。はたして日本の国だったら大丈夫だろうか。

ほんとにヤバい経済学 [日誌]

1月26日(水) 高校時代の同級生と飲む。高校時代には面識がなかったり、同じクラスだったがほとんど離したことがなく、卒業後初めてだったり。しかし、同級生というのは悪くない。こちらがまったく覚えていないことを覚えていたりして。同時代の経験。

昨日の続きで、「ヤバい経済学」について、一番印象に残った一節は「大事なことはずっと前に決まってしまっている―あなたがどんな人で、どんな人と結婚して、どんな人生を歩んできたか、そういうことだ。」というところ。親として何をするかはあまり大事ではない。あれこれ手を出す親は、お金があれば選挙に勝てると思い込んでいる候補者みたいなものだ。

もちろん何もしなくてもいいといことではないが、子は親の背中を見て育つということか。うわべをかざっても子供にはバレる。データはそう語るということだよ。

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